営業が上手くいかず悩んでいる方は、非常に多くいます。営業が苦手な人に試して欲しい2つの準備では、営業現場に向かう前の“準備”についてお伝えしました。営業の不安や怖さは、どのように準備をするかによって大きく変わります。
今回は、十分な準備をしたうえで、実際に営業現場で、お客様や見込み客の方を目の前にした時どうすれば良いかお伝えします。営業が怖い・苦手・不安といった、営業に対する苦手意識を持つ方向けの対策であるため、営業が苦手ではない方や全く物怖じしない方には、物足りない内容かもしれませんが、営業に苦手意識を持つ方には、非常に効果的な方法です。
1.いきなり話し出さない
お客様や見込み客の方を目の前にした時、すぐに商品紹介を始める営業担当者がいますが、いきなりは早過ぎます。初対面であれば、最初に
- 時間を取って面談してくれたことに対する感謝
- 挨拶
- 「何をしに来たのか」を簡潔に話す
※具体的には、「これは、A:どのような人向けのもので、B:どのような、C:何について、案内に来たのか?」 を簡潔に話すということです。
例えば、「A:なかなか採用が上手く行かない企業様向けの、B:企業の魅力がよりターゲットに伝わる、C:求職者へのPR動画の制作が一般的な価格より安く作れるサービスについて、ご紹介に参りました」このような要領です。
この「簡潔に話す」という部分は、ベテラン社員でも出来ていない人が多いため、出来るようになれば、営業初心者の方でも大きな成果が期待できます。①感謝②挨拶③何をしに来たのか?一連の説明で、所要時間は最大2分程度だと思ってください。ここで長々と話すと、相手の聴く姿勢が一気に崩れてしまいます。
2.とにかく文字数を減らして話す
とにかく端的に、無駄な文字を削除し、少ない文字数で分かりやすく伝えることを意識してください。「あー」や「えー」と言いながら話す方もいますが、しっかりと準備をすればスラスラと言葉が出るはずですので、「あー」や「えー」とは言わなくなります。営業が怖い・不安だ・苦手だ…これらを克服するためには、“準備と想定”が全てです。準備と事前のトレーニングで、無駄な文字数を無くし、スマートに話せるようになってください。
3.相手が答えやすい質問をする
簡潔に分かりやすく、何をしに来たか?を伝えた後は、“相手が答えやすい質問”をいくつか用意しておき、それを投げかけてください。例えば
- 「どのような経費節減をしたいとお考えですか?」
- 「どのようなイメージの広告を出したいですか?」
このような、“相手が一言で答えることが難しい質問”は避けましょう。
- 「夏場のエアコンによる電気代の上昇について、お悩みではありませんか?」
- 「業界経験者で、20代の若手社員の採用にお悩みではありませんか?」
このような、“YESかNOで相手が簡単に答えられる質問”をすると、相手はストレスなく、あなたとのコミュニケーションを続けることができます。相手が答えやすい質問をいくつか行い、相手の状況を探りましょう。本来このような質問は、会話の中で自然に行うものですが、不慣れなうちは
- 短く整理された簡潔な質問
- 相手が答えやすいように工夫した質問
これを3~4個ほど、テンポよく繰り返し、相手の状況を探ると良いでしょう。
4.質問によって、相手の状況を絞り込み、最適な提案をする
いくつかの質問で相手の状況を絞り込んだ後は、その状況にマッチした商品や企画を提案してください。これだけで、的外れな提案をぜずに済みます。的外れでない場合、お客様や見込み客は、ある程度興味を持って話を聞いてくれるはずです。
自分が持ち込んだ商品・企画が、お客様の状況に合っていない場合は、無理に売り込もうとせず、一旦引き、そのお客様のニーズや考えにマッチした商品や企画を改めて紹介したり、攻め方を変えることも一つの手です。後日、「先日お客様からお伺いしたご要望にマッチした企画をお持ちしました」と仕切り直し、改めて再度営業した方が良いケースもあります。焦らず、ニーズに合った提案を心がけてください。
5.とにかく よく聴く
営業に慣れないうちは、「何とか間を持たせよう」と、多く喋ってしまう営業初心者の方も多数いますが、焦って多く喋る営業担当者の話ほど、聴き手の頭に入ってこない話はありません。自分が話す時は、端的に分かりやすく文字数を減らして話す。そして、相手の話をとにかくよく聴くことが重要です。メモをとりながら聴く、真剣な表情で聴く、前のめりで話を聴くなど、耳で聴くだけでなく全身で聴くイメージで、お客様や見込み客の話を聴くようにしてください。
人は、自分の話に興味を持って聴いてくれる相手に好感を持ちます。そして営業では、商品や企画がライバル他社と似た価格や品質の場合、“好感度の高い営業担当者から購入するお客様が非常に多い”という事実もあります。話すことに集中するあまり、相手の話を充分に聴けていない営業初心者の方が多くいます。“とにかくよく聴くこと”を重視してみてください。
この5つのポイントは、営業に慣れたベテラン社員であれば、多くの方が当たり前にしている基本かもしれません。しかし、営業に対して苦手意識を持つ営業初心者の方が確実に実践すれば、恐らく相手の反応が今までより良い方向に、大きく変わってくるはずです。継続することで、苦手・不安・営業が嫌い!などの苦手意識も、少しずつ緩和されてくるはずです。
同時に、今回紹介した5つのポイントを守って接すれば、お客様や見込み客の方もストレスなく、あなたとコミュニケーションが取れるため、営業成果も徐々に上がってくるでしょう。『営業の準備』と『お客様や見込み客を前にした時の5つのポイント』を徹底し、経験を積めば、“慣れ”も生じます。正しい積み重ねで得た“慣れ”は、自信に繋がります。ぜひお試しください。
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