部下の育成に悩む上司や経営者は、数えきれません。
部下の育成は大変で、面倒なものです。ビジネス書やYouTube動画の中には、「これさえすれば部下は簡単に育つ」と謳っているものもありますが、一部の非常に優れた方を除いて、そのように簡単なものではないと思います。
私の会社では、組織や体制構築、人材育成に関わる案件を数多く手掛けていますが、部下の育成は非常に大変です。小手先のテクニックだけで、簡単に成果の上がるものではありません。
- 外部の研修に参加させる
- テキストを読ませる
- 上司からのコミュニケーション方法を少し変える
この程度では成果は期待できません。
部下の育成は大変で手間がかかります。正しい方法でめげずに繰り返し継続することが絶対に必要です。よく「そこまでしなければいけないの?」と言われますが、その通りです。非常に手間がかかります。今回お伝えする方法は、人材育成で成果を上げている企業や組織で当たり前に行われていることです。
即効性が感じられ、複雑でない、かつ高確率で成果が期待できる部下の育成方法
「部下の育成」という言葉は、非常に大くくりな表現です。「アレもコレも色々できるようになって、はじめて成長」という捉え方を改めましょう。
育成対象となる部下を思い浮かべてください。1名でも複数名でも構いません。その部下を育成し、結果的にどのように成長して欲しいかを詳細に思い浮かべ、整理していきましょう。
1.育成の結果、その部下には最終的にどのようになって欲しいのか?
紙に書く、スマホやパソコンに入力するなど、方法は何でも良いので、抽象的ではなく、具体的に箇条書きでたくさん書き出してください。
- 何をどのレベルで、できるようになって欲しいのか?
- 何をしないで欲しいのか?
これらを思い付く限り、細かく書き出してください。
もし、あなたが上司から「この部下を育成してほしい」とミッションを預かっている場合は
- あなたの上司は、その部下のどの要素を、どのレベルまで成長させたいと考えているのか?
これを、詳しく確認してから育成にあたることで、育成の方向性や程度についての認識ズレや相違が生じにくくなります。確実に行っておきましょう。
2.現状の部下と、成長後の部下を比較し、足りない要素を書き出す
「現状の部下」と「育成が成功した成長後の部下」を比較し、現状の部下に足りない要素を書き出してみてください。複数の部下を育成する場合は、部下によって書き出した項目が違うはずです。
すると、全員一括で、全く同じ研修を受けるだけでは、部下は理想的に成長しないことが分かります。
3.書き出した項目の中から優先順位の高いものを3つ選ぶ
書き出した項目をよく見て、重視する内容や、ひとくくりにできるものを整理して、その中から優先順位の高いBEST3を選んでください。
4.課題をマスターさせるまでの期限を設定する
次に書き出した、優先順位の高いBEST3の課題を部下にマスターさせるまでの期限を設定します。
- 〇月〇日までに、何を教示するか?
- 実践させた後、いつ・どのようにチェックするか?
- チェック後、できていなければ再度教示し、再実践させ、もう一度チェックする(この繰り返し)
上記のように優先順位BEST3の課題を、計画的に部下にマスターさせるスケジュールを立ててください。ここまで実行してはじめて、基本的な部下の育成プランを立てたと言えます。
このプランに則って、教育・育成をコツコツ進めることが、最も効果的な部下の育成方法です。また、将来その部下が、部下や後輩を持った時、同じ方法で 、計画的に部下を育成することもできる再現性の高い手法です。
「部下の育成は、大変手間のかかるものである」とお伝えした理由が、お分かりいただけたのではないでしょうか。上司によって様々な教育方法がありますが、属人的になりすぎると育成結果がランダムになり過ぎ、複数の部下を的確に育成し、組織の底上げに繋げるまでに時間がかかります。
お伝えした方法は、これでも部下育成プランの中ではシンプルな方です。シンプルですが、確実に進めることで、必ず効果が期待できます。
部下育成で結果が出ないとお悩みの場合は、ぜひお試しください。
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