- せっかく入社した中途社員が、早々に辞めてしまった…
- 鳴り物入りで入社した新人が、何かズレている…全然活躍してくれない…
このような中途入社の新人に関する問題は、日本中の企業や組織で起きています。今回は、中途採用した社員を、可能な限り早く戦力化するために必要なポイントを3つお伝えします。
1.“何を期待して採用したのか”本人と共有しておく
- 何を期待されて採用されたのか?
- 何故その部署・部門に配属されたのか?
これを本人に明確に伝え、共有しておくことが必要です。その際、“最初にクリアして欲しい項目”と“評価基準”を明確な期日を投げてハッキリ伝えておくと、中途採用された新人側も働きやすくなります。
「とりあえず最初は慣れて欲しいので、周りの状況を見ながら上手くやってください」などと伝えるのは、一見プレッシャーをかけず、新人を優しく迎え入れているように見えますが、実はアバウトなだけで、中途採用した新人の早期戦力化に繋がりません。
明確な期日を設け、“クリアして欲しい目標”と“評価基準”をハッキリ伝えておくと、『どの目標に向かい、どの程度努力すれば良いのか』想像しながら取り組めるため、中途入社した新人も働きやすくなります。
2.オンボーディングプロセスを構築し、計画的に実行する
オンボーディングプロセスとは、『新しく採用した人材を配置し、組織の一員として定着させ、その人材が戦力となるまでのプロセス』のことです。
新人が入社したら、オンボーディングプロセスに沿って、戦力化まで新人に伴走してください。
「この人は経験ある中途採用だから、自分でできるだろう」と、丸投げ型の指示を出すのではなく、戦力化するまでは、経験のある中途入社社員であっても、丁寧に伴走することが、早期戦力化に直結します。
3.定期的な面談スケジュールを最初に伝えておく(1 on 1が理想)
多くの企業や組織で、中途採用した新人の教育や、定着を目的としたケアは、充分に行えていません。そのせいで、中途入社社員の多くが、
- 聞きたくても聞けない
- 相談したくてもできない
- 疑問が解決できない
- 迷いや不安が生じても早期に解決できない
このような問題を抱えています。
解決策としておすすめするのが『定期的な面談』です。可能であれば、『1on1形式の面談』を定期的に行うと良いでしょう。
※査定や評価のための面接ではなく、“新人の状況・思考を把握するための面談”です。
面談する上司は一方的に話さず、新人と双方向の会話コミュニケーションが取れるよう意識してください。上司は『話すが2割、聴くが8割』を意識すると、良いバランスになります。面談後に、新人が「意欲が高まった」「靄(もや)が晴れた」「気持ちが軽くなった」「頑張ろうと思った」そんな状態になれば、面談は成功です。
面談の回数も重要
面談内容も大切ですが、早く効果を出したい場合は、“面談の回数”も重要です。
<中途採用の新人に対する理想的な面談ペース>
- 入社初日の夕方
- 3日後
- 1週間後
- その後1ヶ月は、週1回ペース
- 2ヶ月目以降は、10日に1回のペース【2ヶ月間継続】
- それ以降は、月1回のペース
これが理想的な面談ペースです。
月1回ペースで継続する面談は、中途採用の新人に限らず、全スタッフに行うことで、離職の予兆発見・意欲の低下防止・問題行動の防止・組織の課題発見 等の効果が期待できます。
面談するつもりでも、業務が忙しくなると、時間の確保が難しくなる場合もあるため、新人の入社日から3ヶ月後までの期間の面談日程は、入社前か入社直後に、予め決めておくことをおすすめします。
面倒に感じるかもしれませんが、わずか15~30分程度の定期的な面談を行うだけで、新人の早期離職を防ぎ、早期戦力化が期待できますので、ぜひお試しください。
今回は、中途採用した新人の効果的な教育方法を3つお伝えしました。業務そのものの内容や具体的な作業プロセスは、業務の中で伝えていくOJT(On the Job Training)が有効かもしれませんが、新しく加入したメンバーの定着と早期戦力化を同時に実現したいなら、今回紹介した3つのポイントを押さえておきましょう。確実な効果を実感頂けるはずです。
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