新社会人から経営者まで、ビジネスマンの評価ポイントの1つに『礼儀正しさ』があります。飛び抜けた能力や実績があっても『礼儀正しさ』が欠けると、周りから敬遠される『無礼な人』になってしまいます。
礼儀正しさは、ビジネス、日常生活を問わず、人間関係の構築や、様々な成功に大きな影響を与えます。無礼な人は、周囲に悪影響を及ぼし、同じ場所で働く人達の生産性も下げてしまうため、“無礼な人がいると損害が出る”と言えます。お客様に対してだけでなく、同僚・上司・部下への無礼な態度も、組織の生産性を下げる要因となります。
無礼な人の代表的な事例
- 挨拶をしない
※相手を見て、キチンと発声し、感じの良い挨拶をしない - 返事をしない
※相手を見て、キチンと返事をしない - 人の話を遮って話す
※相手が話している時に、自分の言葉を被せて発言する - 間違った言葉でコミュニケーションを取ってしまう
※目上の人から「〇〇でお願いします」と言われ「了解しました」と返事をする人がいますが、正しくは「承知しました」です。
※相槌を打つ時「えー、えー」と打つ人がいますが、正しい相槌は「はい」です。目上の人の発言に対して「なるほど」という返事も失礼にあたります。
無礼さを最大に際立たせるのが“態度”と“表情”です。態度と表情が無礼だと、相手にその印象が強く残ります。
〈無礼な印象を強く与える態度や表情〉
- 不機嫌な表情
- 撫然とした表情
- つまらなさそうな表情
- 会話中、身体を相手に向けない
- 姿勢が悪く、だるそうに立つ・座る・歩く
相手を見下したり、バカにする発言、会話や打ち合わせの場で、相手の話をよく聞かず、的外れな発言をすることも無礼にあたるので、気を付けましょう。
無礼は周囲の人にも蔓延する
無礼の最大の問題点は、周囲にも無礼が伝染することです。上司や先輩社員が、相手の方向に身体を向けて、最後までしっかり話を聞くことができない環境では、部下も同じような無礼な対応をするようになります。人を小馬鹿にした話し方をする上司の下に配属されると、部下にも、その感じの悪い話し方が伝染することがあります。結果として「あの部署は皆感じが悪い」「あの会社は、皆印象が悪い」という悪循環の原因になってしまいます。
無礼には、“伝染・蔓延する”という危険な特徴があるため、組織づくりの際、無礼な人は敬遠されます。また、無礼な態度は記憶に深く残ります。「どのように無礼だったか」という細かな記憶は薄れても「コイツは無礼な人間だ」という印象は、いつまでも相手の記憶に残ります。
人は、無礼な人をできるだけ避けようとします。無礼のせいで人から避けられるようになると、仕事を上手く進めることや、ビジネスで成功することは、難しくなります。
Googleやピクサー、国連など多くの巨大組織でコンサルティングを務める、クリスティーン・ポラス博士も、著書で“無礼の悪影響”について下記のように書いています。
- 無礼な人がいると、チームの協力姿勢が1/3程度まで低下する
- 無礼な人がいると、売上げが20%程度下がる
- アメリカ全土の“無礼”による経済的損失は56兆円規模と推測できる
無礼のもたらすデメリットの大きさが分かります。
“礼儀正しさ”のメリット
礼儀正しさには、数多くのメリットがあります。
礼儀正しさを継続すると、出会う人から好印象を持たれ、受け入れられることが多くなります。「あの人に任せてみよう」と良い仕事が巡って来ることもあれば「一緒に仕事をするならあの人がいい」と選ばれるなど、チャンスに繋がります。
さらに、あなたが礼儀を大切にすることで、相手も紳士的なコミュニケーションを取ってくれることが多くなります。ビジネスにおいて、相手から好意的に接してもらうことは、仕事を上手く進めるうえで非常に重要です。礼儀正しさの継続で、有利に事が運ぶチャンスは、たくさんあります。
- 日頃から明るい表情で過ごす
- 親切かつ愛想良くする
- 積極的に自分から挨拶し、話しかける
- お礼やお詫びはタイミングを間違わずに行う
これらを実践すると、ワンランク上の礼儀正しさを手にすることができます。
年齢やキャリアに関係なく、相手を尊重し、理解に努めるコミュニケーションを続けることで、信頼を得ることにも繋がります。自身を信頼してくれる人が多ければ多いほど、仕事は円滑になり、ビジネス成功までの道のりも短縮されます。
礼儀正しさの重要性と、無礼の影響についてお話しました。
礼儀正しさは、ベテラン経営者から、これから社会に出る就活生や学生まで、全員が同じ土俵で比較されます。あなたのビジネスが上手く進むよう、またチャンスを逃がさないためにも、礼儀正しさを追求してみてはいかがでしょうか。
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