上司やベテラン社員ほど、『清潔感』が大切です。清潔感と聞き、「私は毎日お風呂に入っている、歯も磨いている、毎日洗濯した衣類を着用している。だから大丈夫」と考える方も多いでしょう。確かに間違いではありませんが、それだけでは不十分です。
『人は見た目の印象が第一』と言われます。同時に、「人は中身だ」「外見ばかり気にしてはいけない」とも言われます。一概に、どちらが正しいとは言い切れませんが、現代ビジネスの世界において、見た目は非常に大切です。メラビアンの法則によると、初対面のコミュニケーションにおいて、相手に影響を与える要素は、下記のように定義されています。
- 話の内容(言語情報):7%
- 声など聴覚から入る印象(聴覚情報):38%
- 見た目の印象(視覚情報):55%
このように、見た目の印象は重要です。初対面の場合、一生懸命考えた内容の話をしたとしても、見た目で半分以上の印象が決まってしまいます。
「他者の清潔感に対する評価の目」は厳しくなる
もしあなたが、他者の清潔感をあまり気にせず、清潔感に対する基準が低かったとしても、周りの人が あなたと同じように、清潔感に対する基準が低いわけではありません。多くの人は、『自分自身の清潔感の自覚』よりも『他者への清潔感に対する評価の目』の方が厳しくなります。
また最大のポイントは、“現代ビジネス界における清潔感”とは、単に衛生面の話だけではありません。衣服のセンス、サイズ感、シーンにマッチした着こなしや衣類のセレクトなど、これら“全てを含めて清潔感”と捉えておくべきです。特に、あなたが部下を持つ上司・ベテラン社員である場合、部下や後輩は“あなたの見た目や清潔感”を非常に厳しい目で見ています。この『衛生面だけではない清潔感』によって、多くの部下や後輩は、上司やベテラン社員を評価すると考えて、まず間違いありません。
- 真面目に一生懸命、ルール通りに勤務している
- 攻めた営業で数字を上げている
- 知力とアイデアで斬新な企画を立て、進めている
- 頭が良い・賢い
このような素晴らしい要素を持っていたとしても、この『衛生面だけではない清潔感』によって、上司やベテラン社員であるあなたは、職場で好かれる・嫌われる、場合によっては、陰で馬鹿にされているかもしれません。また、『衛生面だけではない清潔感』を手にしたことで、“実際の能力以上・人間性以上に評価されている人”も、多く存在します。
『衛生面だけではない清潔感』に関する具体的チェックポイント
『衛生面だけではない清潔感』を理由にあなたが損をしないよう、具体的なチェックポイントをお伝えします。
1.ヘアスタイル
- 髪をよく洗っているか?
- 臭いはないか?
- 寝ぐせは付いていないか?
- 時代遅れなヘアスタイルではないか?
- 整髪料などの臭いはきつくないか?
- 年齢・会社・組織・業界に適したヘアスタイルか?
ヘアスタイルについては、美容師や理容師に
- 時代に合ってるか?
- 年齢にあっているか?
- 若作りに見えないか?
- いつもこのような服装で仕事をしているが、合っているか? など
実際に質問するとよいでしょう。昔ながらの美容室や理容店、散髪屋に行っている方は、少し勇気を出し、トレンドを取り入れたオシャレな美容室を予約し、ヘアスタイルをチェンジすることもおすすめです。ヘアスタイルで、あなたの印象は大きく変わります。
2.顔のケア
- 眉毛は伸び放題ではないか?
※大人の男性は、眉を細く剃る、または眉を抜いていると評価は良くありません - 鼻毛は出ていないか?
※鼻毛が出ていては、何を言ったとしても説得力が著しく下がります - 髭を剃る人はきれいに剃れているか?剃り残しに注意
- 髭を生やす人はキレイに整えるなどのケアができているか?
- メイクは職場や業界で適正な範囲か?年齢やキャリアにマッチしているか?
- 唇や肌のケアはできているか?テカリや汚れはないか?
- 目ヤニは付いていないか?
また、人と話をする時は、“表情が暗くないか”、“無表情でないか”を意識し、基本的に柔らかな笑顔で、穏やか かつ キリっとした表情を心掛けるとよいでしょう。
3.衣服と体のケア
- 衣類に汚れやシワがないか?
- アイロンをかけるべき衣類はキチンとアイロンをかけ、あるべきところに筋が入っているか?
- キレイに洗濯されているか?
※洗濯はされているが、経年劣化で生地が薄くなっていないか? - 白い衣類は黄ばんだり、茶色く変色していないか?
※白いワイシャツは劣化が激しいため、2年以上着用しているものは、よくチェックしてください - 下着や肌が透けていないか?
- 体臭はないか?
※汗や脇のニオイは特に注意が必要。自覚がない場合が多いため、要チェックです。 - 衣類に洗濯臭が付いていないか?
- 香水などを付け過ぎていないか?
- 爪はキレイに切っているか?汚れはないか?
- ネイルの装飾は、会社・組織・業界に相応しいか?
- 衣類のサイズが体に合っているか?
※スーツやジャケットスタイルの場合、ジャストサイズが一番美しく見えます。長く着用しているものであれば、今の体のサイズに合わせて新調してください。
最大のポイントは、ビジネスの現場ではファッションやオシャレを追及するより、“あなたを評価するお客様や職場の同僚から安心して信頼されるか?” “職場や業界のカラーにマッチしているか?”を意識し、衣類をセレクトしましょう。会社や組織によっては、ビジネスカジュアルやオフィスカジュアルを導入しているところもあります。その場合は、積極的に取り入れてみると良いでしょう。
基本のポイントは、“サイズ感”と“職場や業界の雰囲気にマッチしているか?”ですが、オシャレやファッションが得意でない方は、ショップの店員さんにアドバイスをもらっても良いでしょう。制服がある場合は、着崩すことなく、正しく着用しましょう。
4.靴と持ち物
靴と鞄(バック)は、常にキレイに磨いておきましょう。また、長く使ってくたびれている場合は、新調しましょう。靴と鞄は、全体のイメージを引き締める役割があるため、予算に余裕があれば、少し良い物を揃えておくことをおすすめします。
あなたの会社や組織、業界にもよりますが、派手で斬新なデザインより、シック かつ やや落ち着いたものを選ぶと良いです。加えて、キレイに洗濯されたハンカチやハンドタオルは、常に携帯してください。余裕があれば、万が一に備え、ウェットティッシュを携帯しておくと良いでしょう。
『衛生面だけではない清潔感』については、非常に多くのチェックポイントがあります。ただ、これだけ多くの項目を、何事もなかったかのように、自然とクリアしているビジネスマンも多くいます。そして、そのような人は実際の能力以上・人間性以上に評価されているケースが数多く見受けられます。
ビジネスの世界で好印象を手に入れたいなら、お風呂に毎日入り、キレイに洗濯したものを身に付けるだけでは不十分で、『衛生面だけではない清潔感』を追求する必要があります。一言で『清潔感』と言っても、時代の移り変わりによってチェックすべき要素が増え、大変に感じるかもしれません。しかし、上司であり、ベテランであるあなたは、下の立場の方から見上げられる存在です。ぜひ『衛生面だけではない清潔感』に拘ってみてはいかがでしょうか。
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