なかなか中途採用できない会社の共通点は、現状の転職市場とその会社の採用条件が、大きくかけ離れていることにあります。
拘りが強すぎる、理想が高すぎる、詳細がよく分からない等、色々ありますが、残念ながら転職先を探している人のニーズから、かけ離れた求人を出しています。
このような会社の多くは、採用が長期化し、採用コストも増加します。そうなると経営者の多くは、もったいないので求人費を抑えようとして、目立たない小さな広告しか出稿しなくなり、採用はますます難しくなります。
調査によると、日本のビジネスシーンで転職活動をしている人は、就業人口の10%強しかいないため、自分の会社で今活躍している人材と同等の能力や経験を持つ人材を採用できるかというと、それは大変難しいことが分かります。
解決方法は、人物面(性格や諸々のコミュニケーション能力)と、能力やスキルの面で、それぞれどのような人物が欲しいのか?をハッキリ分けて考えることです。
- 人物面ではこんな人
- 能力やスキルの面ではこんな人
- こういう人物は避けよう
この3点を明確に設定しておくことが大切です。
「1」は、経営陣や人事部が主導して求める人物像を設定しても構いませんが、「2」については、配属先のメンバーから詳しく聴き取らないと分かりません。
具体的に何をどのレベルでしてくれる人材が欲しいのか?を現場メンバーから丁寧に聴き取り、「採用する人物には、最低限、何をクリアしていないと困るのか?」を経営陣・人事・現場の3者で共有することが重要です。
「2」について少し掘り下げると、既存の社員と全く同じかそれ以上に、自社の仕事を入社後、スグにこなせる人物は存在しません。早い遅いはあっても、転職者は、数カ月かけて新しい業務を理解し、組織に馴染み、徐々に活躍し始めます。
この“活躍し始めるまでの期間”をどれくらいに設定するか?で、能力やスキルの面の「最低これくらいはできないと困る」ラインが決まります。
リクエストのレベルを下げているので、就業人口の10%強しかいないと言われる、数少ない転職希望者の中から「それなら・・・」と、採用条件に魅力を感じる人材がでてくる可能性もUPします。
なかなか採用できない会社の特徴は、主に4つあって、1つめは
- 人物面ではこんな人
- 能力やスキルの面ではこんな人
- こういう人物は避けよう
この3本の柱が明確でないこと。
2つめは、上記のA・B・Cをそれぞれ「誰主導で決めるか?」が曖昧であること。
そして3つめが、転職希望者自体がさほど多くないのに、採用基準の「最低限」を適切に設けていないこと。
最後の1つは、求人広告の内容を、広告代理店の営業マンやライターに丸投げしてしまい、求職者にとって“魅力的な求人広告”が、作れていないことです(広告代理店に正しく丁寧にリクエストを伝えて相談すれば、多くの場合解決できますが、丸投げは×です)。
なかなか人が採れないと悩む経営者や人事の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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